現代の企業は、一般的に生産設備が巨大化し、技術開発にも多額の資金を必要とするところから、資本の調達力が問われている。
わが国の大企業の特徴は、いくつかの企業集団を形成し、企業の系列化がみられることである。企業集団は、金融機関や有力メーカー、総合商社を中心とした企業グループ内で、相互に株式をもちあって資金を調達し、役員を相互に派遣するなど、連帯しながら企業経営をおこなっている。
また今日の大企業は、世界的な事業展開をみせるようにもなった。海外販売網をつくったり、生産の拠点を海外に求めて世界的規模での経営戦略を繰り広げている。
こうした動きの背景には、貿易摩擦が深刻になったという事情もあるが、国内での活動が限界にきて、新たな発展を求めての海外進出も少なくない。最近は、円高の進展にともなって外国企業との合併や買収による進出もみられ、多国籍企業としての性格を強めている。
わが国の事業所のうち、従業員300人以下の中小事業所数は、全事業所の99%を占め、そこで働く従業員は、全体の80%をこえる。出荷額は全体の50%であり、産業経済全体に果たしている役割は大きい。また、中小企業の多くは、地域社会と深いかかわりをもち、消費者の多様な需要に応え、地域社会の発展に寄与している。
特にわが国の伝統的な地場産業は、中小企業によって支えられてきたといっても過言ではない。
一方、業種によっては、中小企業が大企業に資材・部品を提供し、それを大企業が加工し、組み立てるという下請け方式がとられたり、大企業からの資金援助・経営参加などを通しての企業の系列化の傾向も見られる。
今日、経済社会は、大量生産・大量消費の一方で、多品種少量生産・少量消費の傾向があるといわれているが、中小企業はその特性をたくみに生かすことによって多様化した国民の需要に応えている。
特に先端技術部門では、中小企業独特の創意と機動力を発揮して、ベンチャー・ビジネスに成功している例も少なくない。
多国籍企業
世界企業ともよばれる。数カ国以上に支店または子会社あるいは関連会社を持ち、生産・販売をおこなう国際的な大企業をいう。
中小企業
中小企業基本法では、製造業の場合は資本金1億円以下または従業員300人以下の企業、卸売業の場合は資本金3000万円以下または従業員100人以下、小売業・サービス業の場合は資本金1000万円以下または従業員50人以下の企業をいう。